【All time 映画音楽作曲家ベスト20】 1位 ジョン・ウィリアムズ
1位 ジョン・ウィリアムズ
#映画音楽 #サントラ

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というわけで、なんとなく始めた映画音楽作曲家ベスト20もついに1位の発表。
ここまでの流れを考えたら、そらそだろなって感じの意外性のない1位であるが、いいもんはいい。
映画観る前からサントラ買う人、よく聴く曲だけどそういえば映画は観たことないな曲がちょくちょくある人。
中学のころジェイムズ・ホーナーのおかげでアメリカ映画音楽の啓示を受けて、そして当然ながら最初期に出会い、心酔しまくったのがジョン・ウィリアムズだった。
そのころテレビの洋画劇場で初めて『スターウォーズ』を観たり、同じ頃に『レイダース』と『インディ・ジョーンズ魔宮の伝説』の二本立てリバイバル上映を観たのも大きかった。
それ以来ジョン・ウィリアムズの熱烈ファンとして生きてきた。
2016年にはアメリカにウィリアムズのコンサートを観に行ったし、2023の来日コンサートにも厳しい倍率のチケット抽選を勝ち取り行ってきた。
親の声よりよく聴いたのがジョン・ウィリアムズの音楽だ。(もっと親と会話しなさい)
そして、ここまで紹介してきた多くの映画音楽家たちが亡くなられた中で(モリコーネ、ゴールドスミス、ホーナー、ヴァンゲリス、伊福部昭、ポールドゥリス、坂本龍一)、中学の頃から今に至るまで常に第一線で活躍し続けているジョン・ウィリアムズには尊敬と感謝と愛でいっぱいである。
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ウィリアムズの音楽は、三つの期に分かれる。
『ジョーズ』くらいまでの第1期
そこから『シンドラーのリスト』くらいまでの第2期
そこから現在までの第3期

第1期は60年代〜70年代半ばくらいまで
スピルバーグとの出会いが74年の『続・激突!カージャック』なので、まあスピルバーグとの出会いで劇的に変わるまでくらい。
この頃はジャズ系作曲家と言ってもいいような曲が多かった。『大地震』(1974)のサントラなんて今聴くとラロ・シフリンかと思うような軽口の曲ばかりで興味深い
町山智浩氏はこの時期のジョン・ウィリアムズのことを「二流のジャズ系作曲家とみなされていた」とどこかに書いていたが、ジャズ系はともかく、二流は悪く言い過ぎではなかろうか。
スターウォーズ以降の超大物感はさすがになかったにせよ、この時期すでに一つ目のオスカーを獲得していたし(『屋根の上のバイオリン弾き』(1971)編曲賞)、『ポセイドン・アドベンチャー』(1972)、『タワーリング・インフェルノ』(1974)など超大作、大ヒット作も多数手掛けている。すでにアカデミー賞ノミネートの常連でもあったし、十分「一流」の地位にいたと思う。
ただし、60年代だとディミトリ・ティオムキンやバーナード・ハーマンが活躍していたし、70年代はヘンリー・マンシーニもいるし、それらを一流とすればその一歩後の地位にいたのかもしれない。
その当時を生きていないのでその時の温度感はわからないけど。
そして『ジョーズ』。これは私個人的には映画史上最も音楽のうまい映画だと思うのだけど、当然のオスカー像とスピルバーグからの絶対的な信頼を獲得する。
スピルバーグとの出会いが無ければ、スピルバーグの紹介でのルーカスとの出会いもなかったわけで、本当に運命的な邂逅だったのだ。
でも、もし、ウィリアムズがスピルバーグと出会わない世界線を生きたとしても、彼の実力ならあと二つくらいのオスカーは手にしていたんじゃないかと思ってしまう。
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第一の転機がスピルバーグとの出会いとすれば、第二の転機は『スターウォーズ』だろう。
本作で「ジャズ系」としての世間からの認知はほぼ完全に消え去り(ただし『スターウォーズ』の「酒場のバンド」などはジャズ系作家の念持のようなものを感じる)、フルオーケストラを駆使したスケールのでかいクラシカルなスタイルの作曲家としての地位を確立する。
『スターウォーズ』でロンドン交響楽団を指揮できたことも大きかったのではないか。
この時ロンドン交響楽団を使えたのは直接的な要因は『スターウォーズ』の撮影がロンドンのスタジオで行われていたからだと思うが、間接的には2人の作曲家が関わっていると見る。
1人は当時ロンドン交響楽団の常任指揮者でもあったアンドレ・プレヴィンで、彼はジョン・ウィリアムズの親友だった。
もう1人はウィリアムズの師匠のヘンリー・マンシーニで、『スターウォーズ』撮影の少し前に、ロンドン響に客演しかわいい弟子のヒット曲『ジョーズ』などを演奏しているのである。
何にせよウィリアムズは名門オケとの共演を果たし、以来ロンドン響とのコラボが多くなる。
ロンドン響にとっても『スターウォーズ』以降、ウィリアムズ以外の様々な映画音楽作曲家と組んで映画サントラを手掛けることになる。80年代は「演奏 ロンドン交響楽団」はサントラアルバムにとっての強いステータスだった。
そんでこの時期、70年代後半から90年代前半がウィリアムズの絶頂期だと思う
『スーパーマン』『帝国の逆襲』『レイダース』『E.T.』『ジェダイの復讐』『魔宮の伝説』『スペースキャンプ』『太陽の帝国』『最後の聖戦』『JFK』『ジュラシックパーク』
なにもかも非の打ち所がない最強無敵天下無双の作品群だ。
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ボストン響の小澤征爾の勧めで演奏活動にも乗り出し、1980年にボストンポップスオーケストラの常任指揮者に就任し自作曲を中心に多くの映画音楽やクラシック音楽の演奏を行った。
これを第三の転機としてもいいのかもしれない。
この縁で小澤征爾とは深い信頼と友情で結ばれた。2023年の来日コンサートでスーパーマンの演奏をする前に、「"スーパーマン"を日本語に訳したら"小澤征爾"になります」と楽しそうに言っていたのが印象的だ。

ボストンポップスの指揮者を勇退したのが1993年。ちょうど『シンドラーのリスト』の年だ。『シンドラーのリスト』の演奏はボストン交響楽団である(ボストンポップスはボストン響から主席奏者を除いたメンバーて構成される)
シンドラーで5度目のオスカーを手にしてから、作風が変わった気がする。
スピルバーグが娯楽作中心からシリアスな作品へとスタイルを変えたのもあるかもしれないが、80年代の楽しげで華やかな曲の雰囲気が、重々しいものに変わっていった気がする。
『スターウォーズ エピソード1』以降の作品があまり楽しくないのもウィリアムズの音楽が真面目すぎる影響もあるかもしれない(ウィリアムズにそういう曲を求めたルーカスにも責任はある)
とは言え、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002)でかつてを思い出したかのように軽やかなジャズ風音楽を書いたり、『パトリオット』(2000)では80年代の華やかさが蘇ったみたいだったし、『リンカーン』(2012)では『スターウォーズ』のときくらいライトモティーフ作りまくりだったり、時々急に元気になる。
その『リンカーン』ではリンカーンがシカゴ出身だからという理由でシカゴ響を使い、『SAYURI』ではヨーヨー・マとイツァーク・パールマンの2人をソリストに使い、『スターウォーズ エピソード7』では最初と最後だけグスタヴォ・ドゥダメルに指揮棒振らせたり、最近だと『インディジョーンズと運命のダイヤル』で、本編では使わないサントラのみ収録だけの曲にアンネ=ゾフィ・ムター使うとか、クラシック寄りのわがままし放題。それはそれでそれができる地位にいる人間の正しいわがままで気分いい。
『インディと運命の〜』の音楽はいくらなんでもそれは違うだろと、重々しすぎる曲にツッコミたくなったけど、いやそれでも新曲作ってくれるならそれだけで嬉しい。
80年代のウィリアムズの無敵っぷりは懐かしいけどそれでも何でも生きる伝説ウィリアムズは素晴らしい
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【ウィリアムズの映画音楽アルバム5選】
『ジョーズ』

やっぱジョーズの音楽はどこ切っても最高。ショウ、ドレイファス、シャイダーの3人と鮫とのチェイスの何というか男の子男の子した音楽素晴らしい。鮫と人間のテーマが入れ替わり立ち替わりしつつ盛り上がっていくのは見事な活劇音楽で聴いてて気持ちいい
『スターウォーズ エピソード4』

最初に買ったのはLP2枚組のアルバムだった。
そしてスターウォーズ特別編公開のころに完全版サントラが発売される。人類の宝のような最高すぎるアルバムだ。
1枚目ディスクの最後の曲のあと、1分くらいの無音の後でオープニングテーマのボツテイクが10パターンくらい演奏されて、どれも完成版とは微妙に違っていて、めちゃくちゃテンションぶち上がる
『スーパーマン』(サントラ)

ロンドン交響楽団の演奏が超絶神がかっていて他のどんなスーパーマンマーチよりすごい
『Out Of This World』

ボストンポップス時代に発表した様々なSF映画音楽を収めたアルバム。自身の『E.T.』『スターウォーズep6』だけでなく、『2001年宇宙の旅』のツァラや、『宇宙空母ギャラクティカ』などテレビシリーズの音楽、ゴールドスミスの『エイリアン』『スタートレック』なども演奏。ウィリアムズ解釈のスタートレックのゆったりした演奏がとても興味深い。
『John Williams The Berlin Concert』

2022発表のベルリンフィル客演でのコンサートのライブ録音。ベルリンフィルの力強い演奏に圧倒される。
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というわけで映画音楽作曲家のベスト20でした。
改めて並べるとこんな感じ
1位 ジョン・ウィリアムズ
2位 ジェイムズ・ホーナー
3位 デイブ・グルーシン
4位 伊福部昭
5位 エンニオ・モリコーネ
6位 ジェリー・ゴールドスミス
7位 ヴァンゲリス
8位 ハンス・ジマー
9位 ジェイムズ・ニュートン・ハワード
10位 マーク・アイシャム
11位 アラン・シルベストリ
12位 ジョン・バリー
13位 ベイジル・ポールドゥリス
14位 ダニー・エルフマン
15位 ビル・コンティ
16位 佐藤勝
17位 ヘンリー・マンシーニ
18位 ヤン・ティルセン
19位 クリント・イーストウッド
20位 坂本龍一
惜しくも圏外
平沢進
バーナード・ハーマン
岩代太郎
モーリス・ジャール
トーマス・ニューマン
リチャード・ロビンス
早坂文雄
武満徹
ハロルド・フォルターメイヤー
エルマー・バーンスタイン
パトリック・ドイル
ハワード・ショア
ルドヴィコ・エウナウディ
そんなわけで、また素晴らしい映画音楽でお会いしましょう